先日、ヤフーニュースにもなっていましたね。
妊娠中の妊婦が生肉を食べてしまってトキソプラズマに感染し、
障害のある子供が生まれました
トキソプラズマ?妊婦さんが生肉で?わたしにはクエスチョンだらけでしたが、
今回は、妊婦さんが生肉を食べてしまったらどうしたらいい?
こちらにスポットをあてて、まとめてみました。
目次
◆トキソプラズマてなに?
アピコンプレックス門コクシジウム綱に属する寄生性原生生物の1種。幅2-3μm、長さ4-7μmの半月形の単細胞生物で、ヒトを含む幅広い恒温動物に寄生してトキソプラズマ症を引き起こす。通常は免疫系により抑え込まれる(不顕性感染)ため大きな問題とはなりにくいが、免疫不全の状態では重篤あるいは致死的な状態となりうる。特に妊娠初期に初感染した場合、胎児が重篤な障害を負うことがある。
出典元 ウィキペディア
なんだか、難しいですね(-“-) 分かりやすくしてみましょうか・・・
- トキソプラズマは家畜の肉や感染したばかりのネコの糞や土の中などにいる寄生性原虫
- とても小さな単細胞動物なので目には見えません。
- 空気感染や、人から人へ感染することはありません。
- 特に妊婦は感染に気を付けなければいけない。
- 妊娠末期ほど胎児への感染率は上がりますが、妊娠初期の感染ほど重症化しやすい
- 胎児が感染した場合の症状としては、死産、流産、水頭症、脈絡膜炎による視力障害、脳内石灰化、精神運動機能障害など
- 日本では大人になってから感染率が高くなる傾向がある
- 感染しても何も症状がでないことがある
- 出生時に問題がなくても成長するにつれ、症状が出る場合がある
- 人間がトキソプラズマに感染した場合、ずっと体内に残る
- トキソプラズマ感染を予防するワクチンはないため、感染しないよう予防することが必要ということになります。
妊婦さんはやっぱりデリケートです。
こうして羅列するとトキソプラズマ感染、怖いですね、防げるのでしょうか?
◆どうやって感染する?
①ネコ科哺乳類を飼っていて、正しい方法で糞の処理をしなかった場合
糞の中にトキソプラズマの虫体が排出されます。
糞に混じって排出される虫体はオーシストとよばれる非常に丈夫で、一般的な消毒薬では死にません。
土や水の中に紛れ込んで数ヶ月間にわたって生き続けるので、ネコの糞に汚染された土屋水も感染源になります
②生肉や加熱不十分な肉を食べてしまった場合
馬刺、牛刺、鳥刺、レバ刺、鹿刺などの生肉や、レアステーキなどの加熱不十分な肉、生ハムや生サラミなどを食べた。
このように記されています。
今回は、②の妊婦が生肉を食べてしまったという場合について詳しく書いていきますね。
◆妊婦は生肉を食べたらいけない?
必ずしもそうではありません。ただし条件があります
・トキソプラズマによってお腹の赤ちゃんが亡くなったり障害を受けたりするのは、妊娠中にはじめて感染した場合に限られます
・ 妊娠前に既に感染していた女性が新たに妊娠してもトキソプラズマによる赤ちゃんへの障害を心配する必要はありません
トキソプラズマは、日本人成人の約10%が感染していると言われ、国によっては半分以上という話もありますが、 日本で抗体を持っている妊婦さんは2~10%。いやいや少ない・・・
したがって、妊娠前にすでにトキソプラズマに感染していた人は生肉を食べても赤ちゃんへの障害は心配ないということですが、かなり低いので、ほとんどの人が、トキソプラズマに感染していない、ので、生肉を食べたりするとトキソプラズマに感染しやすい、と考えた方がいいのかもね。
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◆妊娠中に生肉を食べてしまった時の対処法
全ての胎児に感染が及ぶとは限りません。
妊娠初期では胎児に移行しにくいのですが、後期になればなるほど胎児に移行しやすい
「妊娠の継続をあきらめよう」なんて、考えなくても大丈夫です
◆◆必要な検査はなに?
早期発見が重要です
トキソプラズマ抗体検査(血液検査)を受けましょう
標準的な妊婦健診の検査項目にはないので、別で受診するしかありません。
赤ちゃんへの感染だけは防ぎたいので、定期検査を待たずに かかりつけの産婦人科の先生に相談しましょう
自費の場合約1000~2000円程度で トキソプラズマに現在感染している、または過去感染したかどうかがわかります。
過去感染では、問題がありませんが、妊娠中に感染したという結果になったら、治療をしていかなければなりません
◆◆感染した時の治療法
お腹の赤ちゃんへの感染を食い止めるための投薬治療(3週間投与、2週間休む )をします。
この投与で最大60~86%の胎児感染が予防されるそうなので、心配は軽減されますね。
赤ちゃんに感染している場合、医師と妊婦さんで相談しながら出産まで治療を続けます。
◆トキソプラズマの感染を予防するには
1) 食用肉はよく火を通して調理すること、
2) 果物や野菜は食べる前によく洗うこと、
3) 食用肉や野菜などに触れたあとは、温水でよく手を洗うこと、
4) ガーデニングや畑仕事などでは手袋を着用すること、
5) 動物の糞尿の処理時は手袋を着用すること、
6) 妊娠初期から予防や抗体検査につとめること、
◆まとめ
- トキソプラズマ感染は、ネコの糞や土や水、生肉などで感染する
- トキソプラズマ感染は、妊婦さんには重大なこと(赤ちゃんにも影響を及ぼします)
- トキソプラズマワクチンはないので、予防をすることが大事
- もし、感染したかも?と思ったらかかりつけの病院で血液検査を(トキソプラズマ検査)
- 早期発見で治療ができ赤ちゃんへの心配がない
タイトル通り【妊婦が生肉を食べたら】について調べていくと、お肉もしっかり焼いたり、サラミを食べるの止めたり、野菜はしっかり洗う?などなどすごく神経質になっていまいそうですが、実はわたしは2姫出産していますが、このことを知りませんでした。
決して妊婦さんを心配させるための記事ではありません。正しい知識と対処法を知っていれば防げることなのです。
わたしが、もし、これから赤ちゃんが欲しいなぁ・・と思っていたらこの「トキソプラズマ検査」を受けに行くかもしれませんね